しっぽきり

 反撃開始。
 飛び移った十蔵はそう叫んだ。
 が、大人三人と子供一人を乗せるにはコクピットは狭い。閉口しつつも、レクチャーを始める十蔵。
 教えてやるのは、これっきり。
 不審がる甲児をごまかし、最初に指示したのは武器の発射方法。
 その武器の名はルストハリケーン。

 胸を貫かれ、崩れ落ちるガラダを気にしつつも、刀の男と切り結ぶあしゅら男爵。そんな彼が次に見たのは、マジンガーZが白い嵐。
 吹き付けられる強風に、ガラダの動きが止まり、そして解けていく。
 吹き付けられたのは、特殊な酸。その威力はあらゆるものを原子のレベルまでに砕いていく。
 そして、拳でトドメの一撃。
 強靭を誇った機械の体は、衝撃で砕けていく。
 
 失われたガラダK7。邪魔をした刀の男を、まずは倒そうとするあしゅら。しかし、助けに入った男の目潰しに逃がしてしまう。

「こうなったら機械獣の本当の恐ろしさを見せてやる」

 そして、あしゅらが仰いだのはもう一体の機械獣ダブラスM2。かざしたのはバードスの杖。解放されるバードスの杖。
 好きするがいいというあしゅらの言葉と共に、暴れだすダブラスM2。
 操るための枷から解放されたダブラスの獣の本能が、レーザーが暴れまわる。
 いかなる金属も蒸発させるレーザーと、凶暴性。
 その真の標的はマジンガーZ。
 距離を詰めるダブラスM2。
 その挑戦を受けてやれと十蔵。ダブラスの強さを認めつつも、マジンガーZはもっと強いと言い放つ。
 それに押されて、甲児も笑う。
 
「よーし、来るなら来やがれ!」

 顔面を掴むダブラス。
 しかし、その腕をマジンガーが掴み、そして持ち上げる。
 マジンガーの力の皆本は、光子力。
 その力で、ダブラスを持ち上げ、そして、海へと放り投げる。
 力比べで敗北したダブラスが次に打つ手は必殺のレーザー。しかし、その威力を目の当たりにしたはずの十蔵は揺らがない。
 ダブラスのレーザーを逃げも隠れもせずに迎え撃ち、そして跳ね返す。
 その秘密は、マジンガーの装甲。
 超合金Z。
 それこそが、マジンガーを難攻不落の鉄の城と化す、世界最強の金属。
 その頑丈さに感嘆するしかない甲児。
 ならばこっちの番。そう答える祖父に、驚く甲児。マジンガーへの衝撃のあまりか、祖父の異変には気付かない。
 信じる祖父の言うままに、操縦する甲児。
 赤く光りだすマジンガーの胸。
 
「いくぞ。ブレストファイヤァア!」

 掛け声と共に放たれた真紅の熱線がダブラスを溶解させていく。
 マジンガーの、自分の力を知る甲児。
 それが両親を奪ってしまった自分の罪滅ぼし、マジンガーがある限り甲児は強い、世界一強いと語る十蔵。
 羨ましがるシローに、今度お前の分を作ってやると頭を撫で、笑い、そして老人は息絶えた。

 

 
 空にそびえる鉄の城。スーパーロボット、マジンガーZ。
 しかし、その初陣を飾ったパイロット甲児は喜ぶわけにはいかなかった。
 祖父の死。
 泣いてすがるシロー。自失の甲児。
 そして、敗北の苦さを味わいつつ、マジンガーがゼウスの再来であることを思い知りつつ、一旦の退却を命じるあしゅら男爵。

「そうはいくかああ」
 
 ロケットパンチが、祖父を失った甲児の怒りが、ルストハリケーンが、甲児の悲しみが鉄仮面軍団とあしゅら男爵を襲う。
 そして、あしゅらを掴むマジンガーの腕。
 祖父の仇を握りつぶそうとした瞬間、それを制止するミリオン達。
 大切な情報源だから生かしておけ。怒る甲児。しかし、それが隙を生む。
 逃げ出したあしゅら男爵。
 追いかけようとする甲児。しかし、敵の本拠地を知るために逃がしておけと、再び止めるミリオン。
 甲児は止まらない。ブレストファイヤーを放ち、ミリオンたちを引き剥がす。

「待って!」

 そこに割って入る影。アフロダイA。
 まだ甲児の腕は不十分。それで追いかけていっても、返り討ちになるだけ。
 合金Zでできた、いわば兄弟のアフロダイを倒してでもいくというのなら。
 さやかの覚悟を受け取り、甲児に拳銃を突きつける暗黒寺。
 そして、更に弓教授からの通信が入る。
 が、その弓教授の乗った飛行機を襲う影。
 飛行要塞グール。
 幾多の器械獣を乗せた巨大な飛行要塞を駆るのは、首。
 そして、それを持つ体。ブロッケン伯爵。
 
「いいざまだなあしゅら男爵。ドクターヘルはお怒りだ」

 その後始末を任されたというブロッケン。
 繰り出すのは爆撃獣グロイザーX10。
 その狙いは、熱海全域。
 止めにかかるミリオンたち。しかし、その重量を支えられない。
 マジンガーZは空を飛べない。武器も射程範囲外。
 万事休す。

「いいや。諦めるにはまだ早い。よくお聞き。マジンガーZは無敵だよ」

 諦めかけたその時、現れたのは旅館くろがね屋女将、錦織つばさ。
 光子力ビームを撃つよう、発破をかける。
 そして、光が熱海を包んだ。

 



 グロイザーって、あのグロイザーってことでいいんでしょうか。
 そして、女将さんが意外と早く甲児に接触してきたことに驚きました。もう少し、引っ張るのかと思ってたので。
 あと、超合金ゼーットとか、空にそびえる鉄の城とか、妙に水木アニキの香りが漂う一話でありました。

初めまして。マジンガー関連の検索で参りました。

もう3年も前に「マジンガーZ」のリメイクが放映されていたのですね。深夜の放送だったようで、存在を初めて知ったのは今年に入ってから(苦笑)。

私は機械獣の中でも「ダブラスM2」はベスト1です。何と言っても、あの蛇カマキリな2つのお顔が可愛いのが一番の理由ですね。スリムボディもカッコ良いですし。
何気無しに検索してると、そのダブが37年の時を経て、前作よりも可愛く、そして強そうにデザインされているのを見つけて、とても嬉しかったです。

でも、そのダブに対するフィニッシュが「ブレスト・ファイヤー」ですか・・・(淡雪)。
できる事なら「壮烈」を思わせはしても「いびつ」な描写にはなっていて欲しく無いです(汗)。

今後も原作のイメージを損なわないリメイク作品が放映されていくと良いですね。

2012.03.04 12:39 URL | A-chan #t50BOgd. [ 編集 ]

 はじめまして。

 深夜アニメですと、どうしても情報が入ってきづらい部分がありますしね。3年経ったと思うと、時間の流れは早いものです。

 ダブラスM2はじめ、機械獣は特徴的なデザインが多くて、見ていて楽しいですね。

 コメントありがとうございました。

2012.03.04 13:16 URL | 美尾 #/DUWokI6 [ 編集 ]

おはようございます。また参りました。
ダブラスは、壮烈な最期でしたね。でも、可哀そう・・・(それでも、Zにブンブンされて海にドボンで大破だと、もっと悲しいかも:苦笑)。

私は、ガラダにもダブラスにも「哀愁」を感じます。Zが本領を表わすまで、彼らは世界最強の存在でした。それを圧倒的に上回る力の前には、敢え無く滅びて行くしか無いという、まさに悲しい存在。破壊の為に作りだされ、利用される彼ら自身に罪がある訳ではありませんからね・・・。

もしかしたら、Dr.ヘルの支配下から脱した彼らの魂は、憑き物が落ちたように雲の上に寝そべって楽しそうに談笑しているかもしれませんね。何はともあれ、生まれた時から二人ぼっちだった彼らの魂に安らぎがある事を願いたいです。

2012.03.10 11:13 URL | A-chan #t50BOgd. [ 編集 ]

正直な所、旧作は未見なので旧作での扱いはわかりませんが、第一話に出てくる敵というのは、ヒーローが未登場(あるいは真価がわからない)の状態で暴れるということを考えると、また違った感触もありそうですね。

2012.03.10 17:24 URL | 美尾 #.usTzc9U [ 編集 ]













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