しっぽきり

 造物主のクシャミに削られたとか削られないとか、神か大自然かなんかが作り出した絶景に、ワタル君がおぼえたのは愛。そんな愛をグランドキャニオンの中心でけもの的にワタル君が叫んでいた頃、日本ではタマとハヤテ君が、会話していました。
 話題となっていたのは、既に突入して結構経っているような気がするGWの予定の話。
 初上陸の海外、それも神秘的にもエーゲ海行けることに、珍しく意気揚々、笑顔でタマに話しかけてくるハヤテ君。
 とっても星がきれいな場所らしい。
 日本と空気が違う感じなのかな?
 ギリシャって何語なのかな?
 英語じゃないよな?
 フランス語じゃないよな?
 タマを放っておいて期待に胸を膨らませた後、ハヤテ君はこう言いました。
 
「タマは、エーゲ海ってどんな所だと思う?」

 知らんがな。
 そう思う前に、タマはその場を去っていました。
 


「ちっ!! 何がエーゲ海だ浮かれやがって」
 
 タマにとってハヤテ君があんな輝くばかりの笑顔で話しかけてきたのは初めてのことでした。大抵、タマと話すときはハヤテ君は呆れたような顔をしているか、苦虫を噛み潰しているような顔をしているか。タマとしても望むところ。どうせ相容れぬ存在なのです。
 このお屋敷の決定権を握るのはお嬢さまとマリアさん。タマは、自身が認めるその愛くるしさでOK。ハヤテ君も、まあ男手がいないお屋敷ですから、その必要性を認めてやらないわけでもありません。
 そんなわけでタマは、ハヤテ君とは平行線で距離を取ってグダグダやっているのがお似合いだろう、そんな風に考えていました。
 海外のしょっぱい海に行けるというだけで、数ヶ月前には海外に売られかけていたハヤテ君がその海外のしょっぱい海に行けるというだけで上機嫌でタマに話しかけてくるのです。
 しょっぺえなあ。
 海の水も、そしてハヤテ君も。
 大体、タマは生まれからして海外組。海外旅行なんてイベント性を見出せない。遠くまで行かなきゃならないから面倒くさい。そもそも空港ではお嬢さまやマリアさんに発動してるようなペットエフェクトはかからない。海外に行くのは条約レベルで難儀。このようにタマにとっては、海外旅行なんてキツイものでしかありません。
 そんな海外に行けるというだけで、ハヤテ君は冷戦状態だった自分にユルユルの笑顔で問いかけてくるのです。わざわざ喜ばせてやるのだから、自分のご主人も甘いものだとタマはため息をつきました。
 三千院ナギお嬢さま。
 小さな頃からタマはナギお嬢さまのお気に入りでした。
 遊ぶのもタマ。抱きかかえて眠るのもタマ。目覚めてベッドが濡れていたときに責任を擦り付けるのもタマ。
 そんな風にナギお嬢さまは、タマといつも一緒でした。
 ですが、いつからかナギお嬢さまはあまりタマと遊んでくれなくなりました。
 そんな思いをタマが徐々に抱くようになったのは、ハヤテ君がやってきた去年の年末から。
 昔は行かなかった学校に割とマメに行くようになりました。
 まんがを、ライトノベルを読む量が増えました。
 魔物を狩ったり、PCの前で廃人になる時間も増えました。
 挙句の果てには、「藤子F先生はな、一日で仕事をブッチぎったんだぞ」と嬉々として話してくれたあのナギお嬢さまが、アルバイトまではじめたのです。
 昔は、ずっと一人家にいたから、自分と遊ぶしかなかったナギお嬢さまが。
 
「それなのに……あいつと……あんな奴と一緒に海外旅行だなんて……」

 信じられない、信じたくないことです。
 ――タマは、エーゲ海ってどんな所だと思う?
 それこれもハヤテ君が来たから。
 エーゲ海ぐらいで浮かれる新参者の顔を思い出し、タマのモヤモヤが一気に怒りへと変わりました。
 そう、にっくきはあの執事。彼が来てから、何もかも変わってしまいました。それも、執事ポジションとして本人が割って入るのはまだしも、ペットポジションのシラヌイまで連れてきたのです。
 しかもエーゲ海、エーゲ海です。
 高校生が遊びで行くような場所じゃありません。ちょっと小洒落た新婚夫婦がハネムーンに行く場所のような響きで、タマには一層面白くありません。

「あれか? てめぇはお譲と結婚でもすのかっつーの!!」

 そこでタマはピタリと止まりました。
 勢いで言ってしまった自分の言葉に、不思議なリアリティを感じてしまったのです。
 ナギお嬢さんは可愛い、本当に純粋な女の子です。やや発育が遅れているようにも思えますが、それはそれでステータスと割り切れば、異性として十分に魅力的といえるでしょう。そして何より、あの借金を山のようにこさえた貧乏執事にとってお嬢さまと結婚すれば、借金が帳消しになるどころか、今と同じぐらいの借金を何百、何千、ひょっとしたらもっとしても、遊びほうけられるだけのお金を手に入れることができるのです。
 海外に行けば、あれだけ可憐で無垢なお嬢さまのこと。悪漢に襲われてしまうにちがいありません。溢れんばかりの愛くるしさと同じぐらいに、ワイルドな獣性を兼ね備えた自分と渡り合えるハヤテ君のこと、当然お嬢さまを救うでしょう。
 危機を救った執事の姿に、お嬢さまは釣り橋効果とやらでときめきます。その展開を願っていた、いえ、仕組んですらいたかもしれないハヤテ君は、きっとこんなことを言うのです。

「僕が君を守るから……!!
 一緒に……一緒に星を見に行きましょう!!」

 そして、なし崩しに一緒に見に行くのはマリアさん公認の綺麗な星空。ロマンチックすぎるシチュエーションに騙されてしまうに違いありません。 
 そして、帰国したときにはナギお嬢さまの心の中はハヤテ君のことでいっぱいなのです。
 優しいお嬢さまのこと。当分は、タマのことも気にかけてくれるでしょう。しかし、それもハヤテ君とナギお嬢さまが正式に結婚するまでの短い間のこと。
 マリアさんが数週間前に出してくれた肉の骨をしゃぶりながらペット部屋という名の牢屋で眠るタマ。牢屋に足音を響かせ、ナギお嬢さまを連れて降りてくる三千院ハヤテはすっかり痩せこけてしまったタマにこう言うのです。

「タマ、僕は君にはふさわしい場所を用意してやれると思うんだがどうだろう?」

 ハヤテが自分を牢屋に連れてきたことに、何が起こるか薄々と察しつつも、実際に言葉にされてしまったことに震えつつも、ナギお嬢さまはこう言ってくれます。

「ハヤテ。タマは、私が幼い頃からずっと一緒にいてくれた――」
「ペットなら、僕が連れてきたシラヌイがいるだろう?」

 ハヤテがさえぎります。
 シラヌイはすっかり大きくなりました。しかし、ごく稀にタマの牢屋に来るシラヌイは、昔のような奔放な生活を許されていないのでしょう、イタズラめいた笑みを忘れた、ただの毛並みのいいだけの飼い猫にすぎません。
 
「それとも、タマのほうがシラヌイよりいいのかい? 僕の連れてきたシラヌイより」
「い、いや、そんなことは……ない、ぞ」
「そうか……さて、ナギも分かってくれたようだし、どうだろう、タマ。
 僕は君にふさわしい場所を用意できる。そこに行ってみようとは思わないかい?」

 微笑を浮かべたハヤテの顔が死神に見えたタマは、狭い牢屋の奥に後ずさり、クビを振ります。
 ハヤテは心底残念そうな表情を浮かべました。

「そうか。残念だな。もう、僕にできることはないよ」

 そして、ハヤテ君はタマを牢屋から屋敷の外に出してくれました。
 久しぶりに見る太陽の眩しさに目をしかめるタマを、ハヤテは門にまで歩かせます。
 タマを門の外に投げ出し、ハヤテ君は笑っていいます。

「元飼い主の夫として、君に僕ができることは、もうないんだ。
 ただ、善良な一市民としてできることは一つだけあるんだけどね」

 ハヤテ君は、携帯を取り出してボタンを三度、プッシュしました。
 
「ああ、警察ですか? ハヤテです。
 は? どこのハヤテですか? ハヤテはハヤテですよ、三千院の。
 ふふふ、いや、そんな謝らなくても結構。間違いというのは誰にでもあるものですからね。まあ、間違いを繰り返す人間は度し難いものですが。
 それはそれとしてですね、猛獣を発見したんです。ええ、餓えていて、今にも暴れだしそうな猛獣を。
 ですから、しかるべき処置を取ってもらえませんかね。
 そう、ウチの屋敷の目の前にホワイトタイ――」

 生き残りたい。生き残りたい。
 俺はまだ本気をだしてないだけ。もっと可愛く振舞える、もっと人気も稼げる、局長レベルにまで出世できる。
 だから、生き残りたい。生き残りたい。
 最悪の未来に頭を抱え、震えだしたタマ。そんなタマに、能天気にシラヌイが近づいてきました。
 不安に駆られず幸せというべきか、危険を悟れず不幸というべきか。そんな幼いシラヌイが、何かを持っていました。
 日本国と刻印されています。
 タマはそれが何か知っていました。
 海外旅行には必要不可欠な、なくしてしまうと海外に行けなくなってしまう。
 そう、パスポートでした。
 それを見た瞬間、タマのお嬢さまへの限りない忠誠心が、一計をひらめかせました。
 

 
 それはそれとして、キッチンでは、今のところは綾崎であるところハヤテ君がお嬢さまに、寒い季節にはぴったりな鍋焼きうどんを振舞ってしました。
 はふはふいいながら熱いおうどんをすするナギお嬢さま。
 ハヤテ君は、お嬢さまに旅行の準備はできているのか尋ねます。
 別にない。
 それがお嬢さまの答えでした。
 クルーザーとか屋敷が三つとかあるから、必要なものは大抵向こうにある。まあ、DSの充電器ぐらいは持っていかないといけないぐらい。それも忘れたら忘れたらで、向こうに置いてあるレトロゲームを楽しむからいいや、リメイクされてどう変わったのか比べてみるのもいいし。
 などと、なんともノンビリしたものです。逆にハヤテ君に、パスポートないと入国できないぞと、海外旅行の先輩としてアドバイス。
 そんなアドバイスにハヤテ君は、笑いました。


 パスポートなかったら、どうなるの?
 空港で足止めだってさ。国内の。
 じゃあ、パスポートを燃やしちゃったらどうなるの?
 旅行できないってさ。海外には。
 パスポートを火の中に入れたらどうなるの?
 燃えちゃうんだってさ。真っ黒けに。



 海外旅行が楽しみで楽しみで仕方ないハヤテ君は、パスポートをなくさないよう、肌身離さず持ち歩いていました。
 そんなハヤテ君に呆れ気味のナギお嬢さま。呆れられつつも、嬉しくてたまらないハヤテ君は、ナギお嬢さまこそ、パスポートは大丈夫かと問いました。
 そう、なにせナギお嬢さまが旅のスポンサー。スポンサーが行けないとなれば当然、ハヤテ君も行けません。
 海外旅行は経験豊富なナギお嬢さま。

「私は当然……」
 
 そう言ったきり、ナギお嬢さまは黙ってしまいました。
 しきりにクビをひねったり、目を閉じたり。

「あれ?」

 胸のざわつきを抑えられないハヤテ君でしたが、ナギお嬢さまは、思い出したのか慌てて、こんなことを言いました。
 この前確認したときに、引き出しの奥じゃわかりにくいから、わかりやすいところに置いておいた、と。


 この火を焚いたのだ~れ?
 タマだよ。
 どうして火を焚いたの?
 ハヤテ君からお嬢さまを守りたかったからさ。
 じゃあ、このパスポートはハヤテ君のものなの?
 ちがうよ。
 それじゃあ、誰の?
 誰の、なんだろうね?
 ブオッっていったよ?
 うん。よく燃えてるね。パスポート。でも、誰のなんだろうね?




「ナギのパスポートなら、ちゃんと私が預かってますよ」

 一応、念のため、万が一のため、確認にいってこよっかな~と、その場を去ろうとしたナギお嬢さまに、マリアさんはそういって自分とナギお嬢さま、二人分のパスポートを見せてくれました。
 そんなわけで、問題は万事解決。
 ハヤテ君のも、ナギお嬢さまのも、マリアさんのも、パスポートは、三人分ちゃんとありました。
 めでたし、めでたし。

 
 
 燃えてるね。
 燃えてるよ。
 曲がってきたね。
 曲がってきたよ。
 黒くなってきたね。
 黒くなってきたよ。
 あれ、写真かな?
 写真だよ。
 あのおじさん誰?
 さあ? わからないよ。
 でも、この屋敷の人なんだろうね?
 うん。そうかもしれないね。






 一方、その頃。
 文さんは飛行機の中にいました。
 飛行機の中。外は空。何かあれば逃げ場はありません。
 そんなわけで不審な人間はいないかとチェックを怠らない文さん。その警戒心のおかげでしょう、機内に見知った顔を発見しました。
 ――白皇の生徒会長。
 高いところがダメなのに、木の上に上って降りられなくなった。
 超人的な身体能力を誇るとはいえ、この一点で、既に壊れてしまっていると一応の評価を下していた文さんでしたか、彼女の顔を見た瞬間、その評価に疑問を感じていました。
 顔が真っ青なのです、まるでゾンビのように。
 ですが、ヒナギクさんはそんな文さんを無視して、布団をかぶり眠ってしまいました。
 ――更なる肉体強化を施されたの? それとも、高いところを単に嫌いなんじゃなく、拒否反応を示すように改造されている? でも誰が?
 判断に迷う、文さん。そこに居合わせた、たまたま知り合ったごくごく普通の一般人である歩さんが、自分とヒナギクさんが知り合いでることに驚いているようなので、それに応えるのを装って、ヒナギクさんに探りを入れてみることにしました。

「ふぁい!! この人は文の学校の生徒会長さんです!!」

 ふぁい。
 甲高い声で発せられたのはyファイトの意味。
 戦意を示し、そして自分はヒナギクさんが悪の巣窟・白皇の生徒会長であることを知っていることを示唆し、反応を窺いました。
 しかし、返事はありません。
 ――返事がない。ただの屍ね。
 頂点にあるものが、挑戦されていることを知りながらも、反応しない。そこには、現状を守ろうとする保身があるだけ。あらたな頂点を探そうとしないのなら、生きているとはいえません。
 あるいは、挑戦されていることすら気付かないのなら、頂点に立つものとしてはまさに屍同然。
 現在の生徒会長が屍であると推察しつつも、文さんはあくまでも冷静にことを進めるつもりでした。
 ――いくら自分でも白皇を掌握するには、年単位の時間が必要。その頃には、この生徒会長も引退しているだろう。
 そして、文さんはとある筋から気になる情報を得ていました。
 白皇の生徒会長は、卒業しても学校に影響力を保ち続けていると。
 具体的にはこうでした。
 点数が足らないにも関わらず、元生徒会長の力で生徒が編入したという事実があるというのです。編入させるほどの影響力がある。単純にはこう考えるかもしれませんが、文さんは違います。
 ――その元生徒会長は白皇での力を取り戻そうとしているのじゃないか?
 そう、編入生徒は刺客に違いないと文さんはにらんでいるのです。そして、編入試験に点数が足りなかったということは、知力に何らかの欠陥を抱えながらもそれを補う何かの能力を持っているのかもしれません。それに、その編入試験が行われた日に、大量の凶暴な猿が運び込まれたといいます。それが、なにかの実験に使われたのかもしれない。文さんは、らに思考をめぐらせました。
 ――あるいは点数が足りなかったということ自体がブラフなの?
 点数が足りない編入生を入学させる元生徒会長。少し聡い人間ならば、その元生徒会長が持つ影響力に気付くでしょう。ですが、元生徒会長に注意をそらされるために、その編入生が何らかの能力を持つことに誰もが気付かないのです。
 白皇の公式の資料を調べれば編入生は誰かは分かるかもしれません。ですが、その資料に記されていることは、事実なのか? 事実だとして、あれだけのマンモス校です。どれだけの人間がいるのか、正確に判断しきれていないのではないか。そんなわけで、文さんは白皇の出す記録を信じてはいませんでした。
 
「けどこの飛行機に乗ってるって事は……文ちゃんもあの賞品があたったの?」
「いえ。文もシャルナちゃんも金持ちなので、あんな賞品に頼らずとも海外に行く事ができるのです」

 当然のことでした。
 白皇に通う人間は、ほとんどが金持ち。海外旅行は白皇生徒の長期休暇の常であるために、特に目立つわけでもありません。
 金持ちであるからこそ、文さんの兄も、自宅を警備する必要がある。そして、その傍らに十分な資金を用いて、世の中を変える計略を練っているのです。文さんの兄は一見すると、世に言われる美少女ゲームに興じているようにしか見えません。ですが、同じような顔をしている女の子を、各自違う、しかし一定の法則を持った方法で攻略していく、そう見抜いてしまえば、兄が無個性でありながらも気まぐれな大衆を統べる方法を模索していることは、文さんには明らかです。
 逆説的に言えば、自分の兄ともあろうものが、大衆を統べる方法を模索しているということになります。ならば、大衆も侮っていいものではないのか?
 そう思い至った文さんは、自分と、自分から離れようとしないシャルナさんの二人が辿るルートに興味を示す歩さんを揺らしてみることにしました。
 
「文たちはイスタンブールからシルクロードをつたい、インドに行く予定です」

 シルクロード。
 かつてヨーロッパとアジアを繋いだ陸の交易路。
 文さんは、その繁栄の歴史を陸路で辿り、そしてシャルナさんを日本に、白皇に送り込んだ国、インドを視察するためのラクダによっての旅行を決意したのです
 文さんの、ラクダによるシルクロード旅行という計画に驚く歩さん。
 文さんは、決然とこう言い切りました。

「たしかに恐ろしいですが……怖がっていては何も新しい発見などないのです」

 そう。
 黒衣の天使を見たあの日から、文さんの目指すべき場所は変わりました。
 流れに流されるだけでは、流れに逆らい一歩踏み出さなければ、世界は変えられないのです。

「文ちゃんはチャレンジャーなのね」
「ふぁい!! 文はいつだってチャレンジ精神を忘れないのです!!」

 チャレンジ。あの黒い天使のようになる。途方もないチャレンジなのかもしれません。ですが、心に生まれたその望みを捨ててしまえば、生きる屍になってしまう。そのまま枯れてしまうのなんてゴメンだ。だから文さんは、体も心も、何もかも全てを注ぎ込むために、そう言い切りました。
 そして、もう一つ。白皇の生徒会長に挑む。言外に、その意志を込めて、ヒナギクさんに向けた言葉のつもりでした。そして、ヒナギクさんが起き上がりました。
 ――理解できていないわけではなかったらしい。
 つまり、一つの意味では生ける屍ではなかったか。更なる反応を観察しようとする文さんの目の前で、ヒナギクさんは、外を眺め、そしてバタリと倒れこんでしまいました。
 ――この拒絶反応……余程、強烈に仕込まれてしまったのね。
 気絶に驚く歩さんの悲鳴を聞きながら、文さんはヒナギクさんのことをそう判断を下しました。













管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://bbkiriblog.blog70.fc2.com/tb.php/786-0f17c98f

ハヤテのごとく!204話【カゼ引いた…ノド痛い…】畑健二郎
 完全に私信――畑先生は「水鳥のような」勝負師ではないなぁ、良くも悪くも。愚痴をもらしながらもなんだかんだで連載を維持してしまうところは本当に凄い。まぁ、ともかくお大事に。  グランドキャニオン、コロラド川がアメリカの安定陸塊に刻んだ咲夜のおっぱいと...

2008.12.14 14:03 | 360度の方針転換