しっぽきり

一本目 好物は鳥のささ身と卵の白身しです。
二本目 キラアスこそが正義。アスキラは邪道。

 そんなわけで本格始動の影チル計画。
 平時には、バレットさんが光学迷彩服を着用しSPとしてチルドレンを護衛。チルドレン出動時には、ティムさんが人形を操ってチルドレンの代役を勤める。
 そのテストとして、両方を一度に実施し、クリアできたら二人は無事に特務エスパー。
 チルドレン・皆本さんは自分達に降りかかることですから不安げですが、二人のモチベーションは十分。
 バレットさん出撃、ティムさんも筒状のマシンに入って体の感覚を遮断して人形の操作をスタート。
 三体同時でもこれなら、自然に動かせると朧さんは言いますが、二次元世界で培われたティムさんのキャラ解釈がおかしいのは変らないのでした。


 そんなわけで、ティムさんあやつる影チル人形三体。いずれも、こなた口で、頭にネジ。
 ロストブレインしてしまっている、ちさとさんも違和感を感じ、雲井さんもなんだか怪しげな笑みを浮かべながら「お人形っぽい」と呟きます。
 敏感に、その空気を察したバレットさんはティムさんに早速報告。
 二次元基準では完璧なはずの自分の仕事が、完璧なゆえに裏目に出たのかと皮肉な展開に舌を打ちます。
 このままではまずいと、目立たないために密集させて、教科書で顔を隠させるティムさん。ドッキドキ魔女先生のカスミちゃんもこの方法で目立たないキャラをやっていたんだから、完璧なこと請け合いです。
 そこに現れる同級生二人。東野君とモブニキビ。
 そのモブニキビが教科書を落とした瞬間、ティムさんのお年寄りの世話をしていた前歴が災いしました。
 教科書を拾ってモブニキビに手渡し。
 しまった。
 これでは目立ってしまいます。
 ごまかすために放ったのは、「おねがいアンドロ仮面」の主人公が、放ったストロングスタイルで王道なこの台詞。

「べ、別にあんたのためにやったんじゃ、ないんだからね」

 教室の不自然な雰囲気が一変しました。なんだか鼻息が荒くなる方向に。
 見た目かわいいクセに、オープンすぎて男子の人気は当初の期待から少し下降気味だった可憐Girls一号機明石薫さんでしたが、この一言が起死回生の一言になったみたいです。
 薫さんをよく知る東野君も初めて見る、恥らう薫さん。自分が、荷物を持ってあげたというちょっとした優しさからルートが開いたと思い込むモブニキビ。
 
「つ……つい拾っただけなんだから! 本当、何でもないから気にしないでよね!」

 ごまかしのダメ押しにツンデレた影薫さんに、『エンディングが見えた』とダイブするモブニキビさん。ですが、彼は落とし神ではありませんでした。当然、影薫さんは落とされたわけではなく、飛び掛るモブニキビさんは単なる狼藉者。控えていたバレットさんが即座に押さえ込み、麻酔銃を打ち込み、現場制圧。超能力を使うまでもなく、完璧な警護をやり終え、さらには薫さんをツンデレ萌えキャラに押し上げるのでした。
 二人の戦果に局長、薫さん大喜び。薫さんは元々ツンデレの気がある、と悟った目で語る紫穂さん。男ってわかりやすいのが好きということに今後の方針を見直しはじめる葵さん。
 それはそれとして、心配性の皆本さんは、二人の有能さを認めつつも、やりすぎじゃないかと常識を疑っていました。
 ですが、二人にやれるだけのことをやらせて、判断はチルドレンに託すというのが、管理官の判断。
 そして、二人はチルドレンたちのことを天使のように思っていました。

 以前、なにかの事件で関わったことがあるとはいえ、何も覚えていない二人。
 でも、二人にはチルドレン達に対して、確信に近いものがありました。
 この子達はきっといい子だ、と。
 
 そして、こうも思っていました。 

 二次元を超えた美少女だ。
 チルチルよりも、萌えーのはず。
 初めて基準値を上回った三次元。

 そんなわけで、話をもちかけた不二子さんも引くぐらいのテンションで任務に臨む二人。
 趣味と基準があれなことや、チルドレン達を自分達の脳内基準に合わせて理想化した結果があれであることにますます不安を募らせる皆本さん。
 現実を知ったら幻滅するんじゃと危惧する皆本さんを、ポカポカと殴る紫穂さん。蹴り飛ばす葵さん。二人に続こうかどうしようかと迷っているうちにあることを思いついた薫さん。
 二人が自分達をかすかに覚えているのだとしたら、つらい過去のことも覚えているんじゃ?
 皆本さんもその可能性を否定しませんでした。
 現実ではなく二次元の世界にのめりこんでいるのも、そのことが原因。そして、彼らはエスパーで、現実との接点として自分達を必要としている。
 モニターを見つめる薫さんの視線に、彼女の優しさを感じ取った皆本さんは、同時に、兵部少佐の言葉も思い出します。薫さんの優しさこそが、エスパーを統率する力になるのではないか。
 一方、皆本さんとは違う理由で葵さんも紫穂も心配していました。
 二人の事情は分かるものの、実際に二人が行動した影響が及ぶのは自分達。護衛と代役が、学校生活をご破算にしたということになっては、目も当てられません。
 そこで、薫さんが提案しました。
 
「あたしたちが直接、ためしてあげるの」

 薫さんも、葵さんも、紫穂さんも、瞳を怪しげに輝かせ始めました。
 皆本さんは、薫さんが優しいだけではなく、そういう子だったことも思い出し、さらに不安になるのでした。
 












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