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しっぽきり

 猫を放り投げた瞬間、主将が二人いたことを報告する落とし神。以前からあった違和感が明確化したことに悩む春日楠主将。
 が、落とし神がそれを見ていたことに驚く春日楠主将。殴られる前に仕掛けろと、準備万端な落とし神は猫を突き出して牽制。動揺する主将の背後には、やはりもう一人の主将が、手を口に当てて猫をジッと見ています。落とし神はそれを駆け魂の影響で主将の中のかわいいもの、軟弱なものにひかれる気持ちがもう一人の主将になっているのだと看破。
 胸中では、武道家になるために、既に殺していたはずの軟弱な自分。そんな自分が生きていたということを必死に否定する主将。ですが、落とし神はそれを逆に千載一遇のチャンスだと言い張ります。
 どんな人間にも弱い心がある。
 お釈迦様だって、渇きの苦行に水分ならなんでもいいという心境になったこともあるはず。でも、悟りを開いた。
 プロレスラーだって、最大の障壁が戦ってくれなくて悩んだこともあるはず。でも、東京ドームで必死に作業を送らせる清掃員にもめげずに、コブラツイストで葬式で弔辞で、最終的にはこよなく愛する甘いものを持ってパリに知人に会いに行きました。
 パンダだって、ササが食えないことに苦しんだことがあるはず。でも平気、あの白黒、肉食獣だし。
 熱帯魚だって排泄ができなくて悶えたことがあるはず。でも大丈夫。なんか水そのままにしてたら浮いてきたし。
 そんな弱い心が具現化する主将の場合はむしろ有利。その弱い自分のファントムをギャラクティカすれば克服できるはず。
 この落とし神の提案に主将も納得、一ドツき。異常な状態に冷静な判断をくだす、落とし神の肝っ玉に一目置くのでした。
 そんな落とし神の具体策は軟弱なことをして「弱主将」をトキメかせること。それにはネコでは軟弱がたりません。硬派すぎます。主将にとってこの上なく軟弱なことが必要。ですから――

「デートとか!! ど――でしょ――!!」

 と、言い出したのは、必死に自分が割って入れるスペースを探していたエルシィさん。
 続けて、二人でかわいい服を着ておでかけしたら軟弱の極みですよ、と指立て主張するエルシィさん。が、弱主将は生まれず。二人に「勝手にルートを決めるな」「誰だお前」と問い詰められるエルシィさん。
 ですが、その提案は主将には意外と効いたらしく、落とし神を見た途端に、弱主将がはっきりと表れました。咄嗟に振り向き、正拳を放つ主将。が、弱主将も主将の分身。十字ガードで拳を受け止め、二撃目を放つ隙に、主将の心に戻ってしまうのでした。
 心身の激突に驚く落とし神を余所に、目の前の戦闘を根拠にエルシィさんはデート案を可決するのでした。
 

 コーディネーター・エルシィさんの種割れ級のデザイン、フリルワンピースに軽い羞恥心とむず痒さを覚えつつ、舞島わいわいロードをゆくは主将。そして、その主将の「デートじゃないからな」という台詞を受け流すのは落とし神。
 周囲の視線を感じまくる主将に「主将がかわいいから、みんな見てるんですよ」と着々と攻略をしかける落とし神。胸抑えて現出する弱主将。気づかず、落とし神をボコる主将。心配しつつ、治療の準備を始めるエルシィさん。
 

 そんな二人がまず訪れたのは、伝説のゲーマーKの来店に沸き立つゲームショップ。軟弱なものが多いのですが、それ以上になんかアレな空気に主将はご立腹。
 そんなわけで、次に向かったのは主将お気に入りのお店。が、今度はスポーツ用品店。テーピングがソフトかハードとか言ってますが、そっちの硬さは問題ではありません。
 買いこんだテーピングをエルシィさんに押し付けて向かったのはゲームセンター。コインを投入するのはエビエビパニック。出てくるエビを叩きまくるゲーム。ゲームと武道の妥協点。
 春日流はエモノも使うと、自信を見せる主将のスコアは七二八点。エビ大王。本日の一番。
 が、落とし神は、こんなゲームでも神々しいお姿を見せました。カンスト、パーフェクト、九九九点。その名も落とし神にふさわしいエビ神。
 負けん気の強い主将は、再びコインを投入し、必死にエビを叩き続けるのでした。
 

 叩かれつづけたエビの挙動がなんかおかしくなったので、仕方なくゲームセンターを後にした二人は、映画館に。そして、猿が自由の女神で最終的には地球が――な映画を見て、テーマパークのコーヒーカップでグルングルンした後、日も暮れて二人は公園に。
 ブランコを揺らしながら、主将は自分を恥じていました。作戦のはずなのに一向に出ない弱い自分。これでは、自分がデートを楽しんでいるみたい。モヤモヤとした感情を抱えるなか、落とし神は、所詮エルシィさんが考えたアイディアだしデートルートルートは失敗だったか、と消去しようとした瞬間、主将が叫びました。

「いやまだだ!! まだあきらめるな!!」

 あきらめず軟弱なことを固い意志で続けようとする主将に、落とし神も何か見落としているルートがないかと、再び思案を始めました。
 究極に軟弱なこと――その瞬間、主将が閃きました。
 主将が指差した先は、一組のカップル。小さな恋を育む二人が持つのは一つのソフトクリーム。

 軟弱の究極。
 軟弱の頂点。
 軟弱の最終到達点。

 一つのソフトクリームを二人で嘗め会う。
 


 目の前のソフトクリームに、呆然とする落とし神、唾を呑む主将。
 常軌を逸した神経の持ち主のみがなせるソフトクリーム嘗めを、意を決して始める二人。
 繁みの中で二人を見守るエルシィさんが、「どう見てもツンデレな主将、ルート次第では使い分けるけど本質的にツンデレの落とし神。二大ツンデレ夢の競演」と胸躍らせる中、同様にその鼓動を大きく早くする主将の目に映るソフトクリームは、武への道。

 なめろ、なめろなめろォォォォォォ!!

 頬を赤く染めて、冷たくて甘い、白いそれを二人でぺロリ。
 その瞬間、なにかがものすごい勢いで飛び出しました。
 勿論、弱主将が。
 あまりの軟弱振りにはっきりと分離した弱主将。
 戸惑う弱主将――「女」の自分と、最終決戦を始める、フリルワンピースの上に武の証である道着をはおる主将。
 そんな二人の激突する様に、落とし神はエンディングを見出すのでした。












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2008.09.04 22:57 | 360度の方針転換