しっぽきり


 警察に追われる男・アキヒロは、視力を無くした女・ミチルの家に逃げ込み、ミチルに気づかれないように居間の片隅に息を潜める奇妙な同居生活を始めるというお話。
 視力がないとはいえ、大人男一人が忍びこんだら気づかないかという疑問は勿論あるのですが、視力を失っていこう外界と自分を断っているミチルと、警察に追われているという立場とそれ以上に元もとの性格上他人との繋がりを厭うているアキヒロの、共通点が不思議な感覚を作り出していました。
 前半は、アキヒロがミチルに気づかれるかどうかという点で緊張感(ミチルの性格上、多少ゆるいのですが。ここら辺りも疑問といえば、疑問)、後半一気にミステリーの要素をおびたりと楽しめました。
 ちょっと、終盤に情報が固まりすぎかなと思わなくもなかったですが。
 主人公二人の名前が片仮名表記(アキヒロは名前を聞くわけにはいかないからミチルの漢字を知らない、ミチルは視力を失っているからアキヒロの漢字を知りようがない)なのも、芸が細かかったです。












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