しっぽきり

(この記事は少年サンデー1号のネタバレを含みます)
 何を考えているのか、「和服さん美人だよな」などと口走るのは、少年店長ワタルくん。
 「家族同然だけど、でも、でも……!」と微妙な距離感に悶えまくるサキさんとしては、聞き捨てならない一言。
 問い詰めてみると、なにやら愛歌さんと同じクラスになってハイキングで同じ班になったとかで久しぶりに見たらすげー美人で、恋人の有無も気になるんだとか。
 「またこいつフラグ立ててきたのかよ、ちょっと目を離すとこれだから年上キラーは」とサキさんは当然ぶつん。
 サキさんのあまりの剣幕に驚くワタルくん。生まれつきだと言い張るサキさん。
 ですが、いくらワタルくんが桁違いの年上キラーとはいえ、もう十四歳、高校二年生。
 彼女の一人ぐらいいてもおかしくない年頃、そしてどんどん、どんどん成長していく年頃です。
 そうなれば、メイド以上恋人未満頼りになる姉以下の関係も変化していってしまうかもしれません。
 流れていく時間への愛惜か、サキさんの瞳から一滴、涙が零れ落ちました。
 それを認めたワタルくんでしたが、サキさんは休憩と言い残して、走り去ってしまいました。


 

 年上キラーとはいえ、いままで後腐れなくフラグを立てまくってきたワタルくんにとってこれはきつい体験。
 どうしたものか、迷った末ワタルくんは外部からアドバイザーを呼ぶことにしました。
 「私は、恋しいあんちきしょーが結婚しようが永遠に負けない。なぜなら私のレギュレーションではあきらめなければ負けたことにならないから」のスーパーアドバイザーN(ANE)です。
 頭を回すひまわりの種をポリポリやったあと、アドバイザーN(ANE)は、恋、それもつらい恋、それも問題になっているのは年齢差とパーフェクトなプロファイリングをやってのけました。が、どんな名プロファイラーにもミスは避けられないように、年齢差を下ではなく上と読んでしまいました。
 それを聞いたワタルくんは大慌て、留守番を頼んで店を飛び出してしまいました。
 その後、取り残された西ハムさんがバイト経験で培った接客能力を応用して、常連客の足を遠のかせる原因を作ったのはまた別のお話です。


 ワタルくんが探すサキさんは河原にいました。
 ワタルくんの成長を素直に喜べない寂しがりな自分を責めるサキさん。
 そこにあらわれたのがナイスミドル柏木。
 数々の犯人を落してきた観察眼が、サキさんの寂しい心を見抜いたのです。
 励ます柏木、今をいきればそれでいいと語る柏木、肩に手をおく柏木、抱き寄せる柏木、耳元で一秒間に一三回ナイスミドルとささやく柏木、ワタルくんにそれを目撃される柏木。
 全ての柏木がナイスミドルでした。



 柏木のナイスミドルっぷりにサキの嫁入りは意外に近いかもしれないことに気づいたワタルくん。
 今ある時間がそう長くはない時間なのかもしれないと放心するワタルくんの前に現れたのは、後年、「あのころの俺は、落とし方なんてストーキングしか知らなかった……それは今も変わらない」と語ることになる西沢弟。
 年上の恋人なんて、と嘆くワタルくんに、小さい年下のちっちゃい子が一番だと同意する思い切りが彼のアドバイザーとしての有能さを示しています。
 そんなアドバイザーN(OTOUTO)が去り際に残していったアドバイスは、優しくするのが基本、留守中のドアノブに食料を入れたビニール袋をかけたり、彼女の目にヘイトレターを読ませないために郵便物はすべてチェックしたり。

 


 一流アドバイザーからアドバイスを受けたワタルくんはさっそく実践します。
 飛び出していったことを責めず、逆にレストランに誘う攻めを実行。
 レストランで食事なんてまるでデートみたい、もちろんイヤではないけど、突如自分にまで伸びてきた年上キラーぶりに、サキさんはあせります。
 あせったサキさんが頼ったのは、ご存知アドバイザーN(ANE)。
 恋愛相談ドンと来いなアドバイザーの答えは、恋。
 ――優しさが来たなら、迷わず行け! 行け! 横の柱の師匠の漫画もよろしく! 行け!
 と、力強いアドバイスをアドバイザーN(ANE)は下したのでした。
 が、サキさんは迷います。自分の中にある感情は恋ではなく、姉や母親が抱く感情なのかも、師匠は講談社、ホッケー部と科特部はともかく、てか今週休載。
 そんな迷うサキさん同様に迷っていたワタルくんがおずおずと語りだしました。
 高鳴る心音。
 自分はちがう……かもしれない。でも、もしも、ワタルくんが“そんな感情”を抱いていたら?
 そのとき自分はそれを否定することが――

 が、意に反して、ワタルくんの言葉は、不倫はよくない。
 年上の男が好きでも不倫はなし、犯罪だし、むこうにも家庭がある。
 力説でした、複数のフラグを同時に立てている男の。
 もちろん、サキさんブツン。即お説教。
 こうして、二人の曖昧で微妙な関係は当分続きそうで、「今日もいい仕事したわね。一樹、ひまわりの種! 袋じゃなく樽ごと持ってきなさい、樽ごと。いい? ひまわりの種は飲み物よ?」と西沢姉弟は一仕事終えた充実感を感じてそうで、顔見世に出てきた三千院家のお二人は、メイドはヒエラルキーの頂点に存在している事実を改めて噛み締めてそうなのでした。












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