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しっぽきり

 少年サンデー28号のネタバレあります。
 ちょっと一部懐かしいことを。
 ビーモス戦、決着、そして闇でしか裁けない罪とは――というお話。

 表紙、繋がってるんだろうとは思いますが、最終巻の特装版か何かでポスターみたいな感じで使われるのかな。カガリ、カズラ組が東野、ちさとちゃんを抱えてるのいいですね。

 さすがにこの流れから更に一波乱とかはなく、戦闘終了。ブースト+マサラさんの力が加わっての奇跡でした。奇跡ではあるけど、ロジック乗せるの椎名先生だなあという感覚がある。
 
 京介と不二子さん。
 主題として、サブタイとしてもコマ数的にも兵部京介の解放がメインで。自分だけが生き残ってしまった、という後ろめたさも兵部京介を兵部少佐としてしまった要因(隊長の行動とかもありますが、それはまあ)決戦直前の燃えつきる事ができなかったという台詞もあったし、最後に残ったそれが志賀さんの言葉で解消されたと。
 で、不二子さん。






「しがっ…あだくし……」

 ―-なければいけない。
 何をすればいいのかは分かっている。ずっとずっと何十年も。うまく行かないときでも、ううん。うまくいけばうまくいくほど。強く、そうしなければいけないと思ってきた。

「あだぐしは…えぐっ…」

 それなのに、嗚咽ばかりで、言葉一つまともに発せない。
 ずっとずっと捨ててきた。それなのに未練たらしく、埋められず。振り返っては、呆然として立ちすくんだ。
 
 落とし前をつけるのだと思ってきた。
 未来と。過去に。
 何でもやってきたつもりだった。何もしなかったじゃなくて?
 頭を下げた。問い詰める事もせずにね。
 笑って手を握った。許してあげたんだ、お優しい事。
 手を汚した。殺せばよかったじゃない。
 
 残ったものの使命だと思った。                               おめおめと生き残ったんだものね。

 だから、謝らなければならない。

「もう泣くな、不二子くん。」

 昔みたいに、志賀さんの腕が肩に乗せられる。生身ではないのだから、違うのが当たり前なのに、すごく懐かしい、温かい感触。

「君は約束通り仲間を…子供たちを守ってくれたじゃないか。だから……」

 志賀さんの手がそっと髪を、顔を撫ぜる。顔を上げれば、優しく志賀さんは微笑んでいる。
 お転婆なあたくしを窘めるときのように。ああ、そうだった。菊池さんも、芥さんも、夏見さんも、宿木さんも、犬神さんも、宇津美さんも、もちろん京介も、あの時、あんな時代だったのに、みんな違う笑顔で、よく笑っていた。
 そして、今、みんなが笑ってくれているのならば、
 
「僕らを思い出すときは、笑って思い出してくれ。いいね?」

 あたくしも、愛しい家族達の事を思い出すときは、

「うん…! わがっだ…!」

 笑っていよう。





 みんなとまたお別れして、全てが終わって。

 京介も泣いていた。
 京介も、きっと同じだ。
 子供の頃のように。ううん、それよりもずっとずっと深く。流れていった時間を子供の心で泣いている。
 自分が許せなくて、止まれなくて……。

「行きましょうか」
「ああ」

 京介がうなずく。ずっとついてきてくれるかは分からない。いつものように消えてしまうかもしれない。
 それでも、あたくしも京介も、いつもよりもずっと、まるで昔みたいに、軽く高く飛べて、そのことに二人して笑ったのだった。












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