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しっぽきり

 80分で記憶を失う博士と、その家政婦親子の数字を通じた心の交流を描く。
 後半の野球絡みで波乱はちょっとあるんですが、基本的には「80分で記憶を失う」から出てくるようなアクシデントめいた要素はなく、優しい世界。気難しそうかなと思わせつつ、基本的に包容力があるというか、息子の言うとおりに人に誇りを持たせるように接してくれる人なので良かったかな。80分で記憶を失うという設定があるので、半ば天使化してるのもそういうキャラクターなのが飲み込みやすかった設定なのかなと。まあそれもまた作中の家政婦さんの「博士を疑ってしまった」に繋がる感じがなくもないのでそれもまた受け取り方としてどうなのかなとも思いますが。
 悪い所というまででもないですが、80分で記憶をなくすというか、一日経つとぐらいの時間間隔で動いてるよねというのは感じました。80分毎にその間の記憶が全部なくなるのではなく、連続した80分の記憶を保持できる(80分前の記憶から順に消えていく)なのかな。

 博士が記憶を80分で失うようになってしまった原因である義姉さんとの旅行が、どうも不義の旅行だったらしいのは、世界観的にどうかなとは思いつつ、まあだからああいう感じに関わってたし、反応がああなったと言われると納得でもあり。子供に対して過保護に見えるのも、この件に関しての無意識下での罪の意識みたいなものがあるんだろうか。












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