しっぽきり

(この記事は週刊少年サンデー38号のネタバレを含みます)
 メイド服を着ないタイプの喫茶店でアルバイトを始めた、ナギお嬢さま。
 ちょっと人見知りで、引きこもりガチで十三歳で軽く法律を犯しているお嬢さまが心配なマリアさんは様子をうかがいに行きました。
 とはいっても、メイド服は着て行けません。喫茶どんぐりは現段階ではメイド喫茶じゃないので。
 北斗さんならいつかやらかしてくれると期待はできても、普通の喫茶店。なので、メイド服は不自然。ちょっと私服は着てみたもものの、うまくごまかせる自信はなし。

 そこに登場したのが無能の評判も高い三千院SP。
 そんなSPたちが108まであるマリアさんコスプレ衣装の中からチョイスしたのは、ニーソックスとナースキャップがまぶしいナース服。
 マイコン時代のパソコンで計算し尽くされた衣装です。
 それもまた不自然ではあるものの、メイド服を脱ぐとマリアさんのスペックはガタ落ちするので、結局ナース服で入店することを受け入れるのでした。




 開店二時間、客二人。注文はブレンド(四百円)二つと、お嬢さまがサービス面して持っていったけどお代はしっかり毟ったエスプレッソ(六百円)一つ。千四百円の売上に対して、三人×二時間×時給七百円で人件費が四千二百円。単純計算で二千八百円の赤字に、北斗さんの経営手腕への疑問を隠す気は皆無なお嬢さまは、つぶれると発言するぐらい。
 
 そんな、最悪バイト代が出ないんじゃないかという不安を忘れたいのか、ハヤテ君と働けることに喜ぶ西沢さんは、同じバイトで働く、一緒にいる時間を多くとれる、一気に距離を縮めるという黄金パターンに、胸を期待で躍らせます。
 同時に、かわいい下着で痴女プレーも距離を縮める一つのメルクマークと再評価しようと試みますが、それは無理でした。大失敗は大失敗。
 
 それはそれとして、ナギお嬢さまがバイトを始めたことを、家が破産したのかと訝しがる西沢さん。
 お嬢さまは夢の少年誌もつくれると言い出してそれを否定。「ネギま」とか「はじめの一歩」じゃなく師匠の漫画をあげるあたり麗しい師弟愛です。ついでに、「ハンター×ハンタ」ーの載った少年誌も作ってほしいものです。
 
 お嬢さまが、バイトをはじめた理由を西沢さんに、色々あってと説明になってない説明をするハヤテ君。説明の中でひきこもり扱いされるあたり、さすがお嬢さまです。
 引きこもりなんかじゃないと主張するお嬢さまに、あんたが続けばこっちのチャンスも増えると企む西沢さん。
 役立つわけないから、さっさとやめていいと暴言を放つお嬢さま。

>「やめないもーん。私、ナギちゃんよりがまん強いから続けるもーん」

 新たな語尾でキャラ付けを企みつつも、自分がバイトを継続する根拠を能力ではなく、我慢強さに求めてしまうあたり悲しいものです。
 手を洗いにその場を去るお嬢さまの「おなかの肉がちょっとたるんでる」という捨て台詞に、たるんでないと二度繰り返し、半裸を目撃された男に確認を求めてしまうあたりも、多少自覚があるんじゃないかと疑えて悲しいものです。
 タライを投げつけられたハヤテ君は、悲しくありません。むしろ、ざまーみろ。


 下田でのことがあったにもかかわらず、ナギが小生意気なことに呆れ気味な西沢さん。
 下田のことも含めて仲良く喧嘩できる関係の西沢さんがいたからこそ、お嬢さまがいつも通り振舞えるのだと感謝するハヤテ君。
 共通の妹的存在を媒介にいいムードです。
 が、そこに二時間越えで三人目の来客が。マリアさんがコスプレしたメガネの看護士さんです。
 あっさりと気づかれたことに気づかないメイド服を着てないのでスペックがガタ落ち中のマリアさん。
 西沢さんにはコスプレが趣味、お嬢さまには触れると面倒くさそうなどと言われている始末にも、さすがは三千院家のSP、全然ばれてない、クビにするのを止めてよかったと一安心中のマリアさん。
 正体を隠していることが不安なのか、微妙に挙動不審にエスプレッソを注文する笑わせにきた疑惑を投げつけられ中のマリアさん。

 そこに、再び訪れたのはまんが家先生。
 やっぱりいきなり戦いを止めて就職するのはよくないから、バイトをしつつシフトの合間合間に戦って段階的に戦いを止める方向で話を進めることにしたと嬉しそうに語る先生に、相談にのったお嬢さまも嬉しそう。
 マリアさんも、そんな二人の打ち解けた空気に感心します。
 お礼の色紙を持ってきた先生に大喜びのお嬢さま。
 マリアさんも、バイトがお嬢さまをいい方向に導いてくれるはずと、安心します。
 新刊の話までし始めたまんが家先生に、いっそのことナギにこのひとを漫画をのっとる方向にもっていったらどうだろう。みねねは最後までみねねだったし、たぶん大丈夫。そんな都合のいいことを考えていたマリアさんは、自分に向けられた熱視線に気づきます。
 そんなまんが家先生の口にした言葉は、

>「結婚してください」

 プロポーズの言葉でした。アルバイト三人も、同じリアクションでびっくりの急展開。
 理想の女性が紺カーディガンで喫茶店。
 こんな千載一遇のシチュエーションを逃すわけにはいかないとばかりに迫るまんが家先生。
 
 夢見がちなまんが家の魔手から、マリアさんを救おうとするハヤテ君。
 店内での求愛行為は禁止ですとは止めては見ても、先生の心の中の愛は止まりません。
 状況は不利。しかし、マリアさんの正体は気づいてない態で説得しなければならないというハンデを背負い悪戦苦闘のハヤテ君に天啓が訪れます。

>「この人こんな格好してますけど実は…男の子なんですよ――――!!」

 マリアさんを男の子扱いすることでした。

 男の子とすることで、締め切りという約束はしばしば破ったり破らなかったりするけど基本いい人なはずのまんが家先生の良心に訴えかけ、さらには 

>「こんな可愛い子が女の子はずないじゃないですか」

 と付け足すことで、作中一のカワイイキャラは自分であることもアピールする完璧ぶり。
 こうして、マリアさんはまんが家先生の魔手から、マリアさんを見ず知らずのお客として救うことに成功したのですが。
 マリアさんの乙女心とか、自分は救えませんでしたが。

 そんなわけで、すっかり正体をバラしたり、知らなかった態を放棄したりして、お叱りモード・叱られモードのマリアさん・ハヤテ君を見ていた西沢さんはあることに気づきます。

>『もしかしてハヤテ君って…あのメイドさんの事…』

 叱られながらも、マリアさんを守れたことに一安心して笑っているのか、それとも単なる照れ笑いに過ぎないのか、西沢さんの胸に、小さな疑念が生まれるのでした。   


 メイド服を着ることで思考能力を取り戻したマリアさんに、SPがお仕置きされたとかされないとかで、また来週です。












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