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しっぽきり


(ネタバレあります)











 見終わった直後は悪くはなかったけど正直ちょっと微妙かなと。
 ヒーロー映画は「ヒーローが最後に悪を倒しておしまい」というのがおおよその形なわけで、この作品もその形になるわけですが、その悪であるフィーニスというか、フィーニスをラスボスにするまでの構造がちょっと微妙でした。作品のほとんどが01世界を舞台にして展開されるのですが、ジオウをおびき出し全ライダーの力を奪うために01世界を改変するわけですが、改変前/後を問わずに01世界に対して彼女が直接的にやったことって「アークの打ち上げを阻止しようとするライダー達を妨害した」事ぐらいなんですよね。見落としがなければ。もちろんそれは諸悪の根源と言っていいわけですが、ただアークの打ち上げ阻止自体はED後に大破したアークが映っているのを見ると正史でも起こっているようです(追記:それに近い事がデイブレイクだったらしいと後から気づきました)し、割と紙一重で、大幅な改変というよりは元々01世界で可能性があった分岐が起こったという感じに見えました。ウィルの「ヒューマギアの労働に対する対価は?」という質問を、論点そらしと立場で答えずに逃げている前社長の印象が悪すぎて。これぐらいの認識でヒューマギアを世に出しちゃったの? というか。
 話はそれた気がしますが、大雑把にまとめると01世界を舞台に展開して、ドラマ的にも01が軸となっていた割に、諸悪の根源ではあるものの01世界の改変自体にはほぼ関知しなかったフィーニスがボスだったのでカタルシスが今一つ弱かった、ぐらいかと。


 という感じではありましたが、思い返してみるといい点も多くあって。
 ドラマの軸であった或斗と其雄の、「自分の夢が父親に間違って解釈され、混乱を起こしたのかもしれない」というのはショッキングでしたし、そこからの「父親は間違っていたのではなく理解したうえで、自分の夢をかなえるために動いていた」は良かったです。まあ其雄はともかく経由して混乱自体は起こってる気もしますが……。ラストの息子の成長を感じて、心からの笑顔を見せるシーンも良かった、けど、もうちょっと穏当なやり方というか、レッツゴーとライダー大戦の1号の合わせ技みたいな事してない? という感も。うーん?
 ジオウ組はなんだかんだVシネも控えてるし、現状を大きく変えられないという条件があったし、ジェネシスあたりから現行をメインにして、前作組はメイン級のゲストとしてそこに絡むという流れを感じてましたし、こんな感じかなと。記憶が戻るのが、異なる世界が一つになろうとするのに反応してというのは、なんの抑止力だよと思いましたが、強制的に納得でした。


 キャラクター描写の細かなポイントポイントは楽しかったです。
 時止めからの相手をちょっと動かして同士討ちさせるように仕向けるツクヨミの悪役みたいな戦いぶりとか、
 本とマフラーってそんな使い方できたんだというウォズや、
 アクションのキレもよく「Vシネあるんだからドラマはそっちで」的にいちいち面白い動きをしてたゲイツとか、
 辿ってきた歩みで台詞が強く、実の父親がいないという或斗に自分も重ねてか複雑な表情を見せたり、「魔王だよ」という台詞が魔王なソウゴとか、
 グランドジオウの変身に驚く或斗とか、
 汚れた服を着ながらも表情や態度はいつもと変わらないところに味が出たり、最後にシンギュラリティの予兆を見せる姿がかわいいイズとか、
 割と本編と変わらないな不破さん(本編は変わり始めてますが)とか、
 本編より頼りになるというかすごい有能スナイパー感が出てる刃さんとか、
 環境が変わるとここまでしっかりするのかとだいぶ印象が変わる副社長コンビとか。
 %おじさんも相変わらず%おじさんでした。

 アクション。
 生身アクションが多く、スタッフ情報全然入れてなかったので「今回坂本監督じゃないよな、刃さん太もも出してないし」となりました。
 レジスタンス対ヒューマギア戦の2フロア使ったカメラワークとか、アナザー1号をジオウが攻撃した後、奥にいる或斗にクローズアップしていって変身のカットも良かったです。グランドジオウはもう少し能力をとも思いましたが、まあ、あんまりやると平成になってしまうし仕方ない。
 ラストのジオウ対01は戦ったのは「お、来た来た」ぐらいだったのですが、変身殴り合った直後に暗転は正直肩透かしというか、必殺キックまで撃ち合って欲しかったところ。
 ツクヨミ、まともな戦闘シーンが兄を後ろからだまし討ちにするぐらいだったのですが、ちゃんと戦えるというか、普通に強いというか、天草四郎の宝具かよというか、ライダーキックもあって。まあよかったです。ゲイツとあと多分ウォズとかでも見られそうだけど。
 滅と迅は、まあ歴史が修復されてなかったことになるんだろうけど、さすがに現行の敵役が映画で死んじゃうと角が立つしねという感じ。でも、滅の変身前の日本刀が活用されてたの良かったです。ゲイツには平気アピールされてたけど。

 敵。
 アナザー01はサブライダー2人に倒させて良かったのかなあという感じは。まあ、そうしないと見せ場がというのはあるんですが。
 アナザー1号は、初めて見た時は本郷猛概念に踏み込む(?)のかと思いましたが、そもそものショッカー怪人としての仮面ライダー概念で「それを歪めた=未来を変えた」としてテーマに組み込んでいたのは良かったと思います。そうしてみると最初の形態変化が蜘蛛っぽかったのも納得でした。ただ抱えてるテーマとかモチーフの割には……というところは、ファーストインプレッション通りに仮面ライダーコアっぽかったかなと。












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