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しっぽきり

 漫画原作者梶原一騎先生の自伝的作品。
 ではあるんだけど、ほとんど漫画原作書いておらず(鉄腕リキぐらい)、作品の華としては力道山と大山倍達という二大巨星と自分の関わりについてのウェイトが非常に大きく。後半はほぼ大山倍達(とその弟子達)の物語。

 自伝、とは銘打っているだけあって、赤裸々に自分の弱さを語っている……のですが、えっ、それ本当にやったの? というエピソードも多々。後の破滅への伏線として見ると、暴力団の女を逆さにしたり、自分の店の金を横領した夫婦の妻を自分の店のカウンターで裸踊りにさせたりとかも納得……なのか。しかし本当に呼吸をするように暴力団が絡んでくる。
 ここら辺、力道山も結構滅茶苦茶やってはいるんですが、力道山は時代の寵児で何やらかしたところでまあ大丈夫だろうで済むんですが、梶一太(梶原一騎)の場合、さしたる後ろ盾もなしにこれをやるわけなので、大丈夫なのかとハラハラさせてくれます。
 
 力道山と大山倍達。
 結局のところ、この作品は梶一太の浮沈と、大山倍達の上昇と、力道山の作った世界/作ろうとしている世界でできているわけで、華というか、表の舞台としては力道山の世界が一番強いわけです。
 変な言い方をすると梶一太と大山倍達と力道山の三角関係というか。人格者としては大山倍達が一番の人格者として描かれていて、力道山は自己顕示欲の塊である時は腹を割って話してくれたと思いきや次に会う時は素っ気ない、でもそれを含めても魅力的。目をかけられて舞い上がるも、冷たくされてうろたえる梶一太は乙女的に見える。巨人の星の川上監督と星の関係もちょっと似たところはあるので、そういう関係性というか情動が好きだったんでしょうか。
 後半は大山倍達の道場の門下生になった事で、視点が完全に大山サイドからの物となり、力道山時代を外から眺めている感じも出てきていて、その視点からは力道山の晩年はどう描かれたのかなと思うと、改めて絶筆が残念……。

 父親。
 馬鹿にしてるかと思いつつ、往年の名編集者としての眼力で的確なアドバイスをしてくれたり、ただならぬ胆力を見せたり。マイルドな、自分は勝負師としては降りた状態で関わってくれる星一徹のような印象。

 ところで、セクシボムバーとビューティーパンサーのコマ、見開きにする必要あった……? 












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