しっぽきり

 科学者憧れのあのセリフを
 霧島君がイチカに出した二枚の紙を読み上げる先輩。

「今日は休みます。放っておいてください」

 体調は悪くないのにと不思議がるイチカ。暗号か? と首をひねるイチカを笑う先輩。

「フンッ。本当に面白いわ、イチカは」

 「何か間違ってた?」と問われ、答えてあげる先輩。

「これはねイチカ、ただのズル休みよ」

 霧島君のことなど、お見通しの先輩。
 
「つまり霧島君には学校に行きたくない理由ができたのね。勉強したくないとか、誰かに会いたくないとか」

 思い当たりがあるようなイチカ。すかさず、つっこむ先輩。

「昨日の夜、何かあったの」

 しらばっくれようとするも、バレバレのイチカ。

「あったのね」

 うつむくイチカ。

「フフッ。若いっていいわね。ウフフフフフフ……」
 
 やや含みのある表情を見せる先輩。


 登校途中、哲朗に、青髪の女豹ポーズ写真を渡している先輩。現像、自分でやったのかな。後輩一同は、覚えてなかった模様。

 
『というより無謀ね』

 海人の先輩に告白したけど断られたという妄想の中でのせりふ。言葉を一番選ばないという印象の先輩。

 谷川さんを見舞い行かせる石垣君に「それでいいの」と尋ねる北原さん、「どういう意味」と問い返す……というやり取りをいつの間にか出現して興味深く見る先輩。
 
「これはチャンスね」
「さあ、いくわよ」
「フフ、決まってるじゃない」

 戸惑う二人に、八ミリカメラを取り出す先輩。

「こんなこともあろうかと、用意しておいたのよ。リアルなシーンがとれそうだわ。ウフフフフ」

 カメラを構える先輩。その被写体はもちろん……。


 見舞いに来た谷川さんとの会話中に、妄想のイチカに皮肉られ、一緒に外出するよう谷川さんに提案する霧島君、結果軽井沢に出かける二人を見ている、石垣君・北原さんと先輩。

「これはこれで好都合よ」
 
 サボりなことに驚く二人をよそに算段を始める先輩。

「さあ、行くわよスネーク」
  
 尾行の開始。

 
「ンゥ……」
 
 軽井沢ブラブラデート気味の二人を撮影しながらも不機嫌そうな先輩。

「しかし、こう人が多いと撮影には向かないわね」

 望遠レンズに切り替え、谷川さんをアップで映す先輩。
 カメラに驚く石垣君に、

「これぐらいは当然でしょ」

 とあっさり言ってのける先輩。お家、裕福なの?

「そうよ、青春のきらめきは一瞬。それを物にするにはあらゆる努力が必要なのよ」 

 石垣君、北原さんお互いの気持ちのベクトルに切ない空気になる中、ごまかす為に二人でジュースを会に行くことに。聞かれた先輩の答えは。

「お願いするわ」


 落ち込んでる様子の霧島君に手を伸ばす谷川さん、

「うかつ。映像美を追求するあまり、隠れるのを忘れてしまったわ」

 を撮影していたものの、見つかる先輩。
 谷川さんに「なにをしてるんですか」と問いつめられ、

「青春真っ盛りの思春期の少女から繰り出される青臭い告は……」

 口をふさがれる先輩。盗撮だ、犯罪だと起こられる先輩。頬を絞られているけど表情は変えない先輩。今朝の写真のことを持ち出して自爆しかけた隙をつき逃走する先輩。


「ウン?」

 逃げきり、石垣君と北原さんに発見される先輩。

「あら、ありがとう。氷溶けてる」

 頼んでいたジュースを受け取るも、自業自得と怒られる。
 谷川さんに三人見つかる。あわてる二人とは対照的に、淡々とジュースを飲む先輩。先輩に言われたから来ただけと弁明する石垣君に、

「嬉々として付いてきた癖に」

 とつっこむ先輩。のぞかれていたことに怒る谷川さん。
 メイン二人が鬼ごっこに興じている中、黄昏時の風に吹かれる四人。霧島君とはぐれてしまったことで谷川さんをからかう先輩。
 
「残念だったわね、谷川さん。ウフフフフ」

 なに笑ってるんですかと怒られる先輩。明日ミスが風にスカートがめくられそうになったところはしっかりと目撃している先輩。



 五人の中で矢印が錯綜する中一人その輪の中に入らず教訓めいたことを言うなど、いよいよ持って外の人になってきた先輩。まさか、イチカに、(霧島君の)恋愛対象として見られていないとは。












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