しっぽきり

 出てこないからぜんぜん一緒じゃねーぞ、オラア という前半と、打って変わって、後半の集中ぶりに驚く、山乃檸檬先輩定点観測。

 脚本絡み、次回予告(こっちはパロディなのはなんとなく)の元ネタが分からなかった当たりに限界を感じる。
 色々とボロを出しつつも、トラブルで住処を失ったという設定になった、未来じゃなく宇宙人らしい伊達メガネさんが、物わかりのいい保護者ムーブを決めたお姉ちゃんさんによって同居が確定するなか、その情報もどういうルートかで先輩にももたらされた様子。後輩の電話番号ゲットだよ、先輩。

 イチカの私服、計四八五九〇円を買い込んで帰ってきたダブルメガネが、家に鍵がかかっていないことを不審がりながら、家に入ったところを、先輩は緑色の飲み物を運びつつ、お出迎え。

「あら、遅かったわね。まちくたびれたわ」

 霧島家が決起集会会場ということで、ほかの映画メンバーもゾロゾロと登場。

「もう少し、丈夫な鍵を使ったほうがいいわよ。ウフフフフ」

 ピッキングスキル保有者であることをほのめかす先輩。
 海人に犯罪だと指摘されてもどこ吹く風。
 先輩には大儀名分があるのです。

「あら、だってちゃんと調べておかないとね。親友の下宿先を」

 そして、お菓子を並べた茶の間に集まり、会合開始。
 
「それでは全員集まったところで、私達雄志による、第一回きりしまかいと監督作品の内容について話し合いを始めます。始めますったら始めます」

 ドヤ顔で仕切る先輩。どうでもいいが、黄緑色の飲み物を入れたボトル二本が足に見える。
 肝心の「どんな内容の話」ということが話題に上がると、原稿を取り出す先輩。

「私が回たこの作品を映像化します。ちなみに構想二〇年、執筆期間は五年」

 即座につっこみを入れる海人。
 原稿には、タイトルの一部と思われる「機動」の二文字。

「二三世紀に、機動兵器が世界を股に掛けて活躍する、ハリウッドも裸足で逃げ出す一大エンターテイメント作品よ」
 
 無理だろという反応にもめげない先輩。
 
「すべて、CGでやるから大丈夫」

 とはいえ、無理なものは無理。無難な内容。学園もの。安定方向に走る会議。ストーリーは? となったところで、再び先輩が口を挟む。

「こういうのはどうかしら。学園で突如ゾンビが発生。生き残った主人公達が……」

 またも海人に「無理です」と遮られる先輩。人間関係が定まってきた。

「霧島君……あなた、なかなかいい度胸ね」

 愉快な音が部屋に流れる。先輩後輩を超えた上下関係が確定した。
 綺麗な風景が見たいと抽象的な希望をあげるイチカ。
 いろいろと以降。遊びと映画の撮影で一粒で二度おいしいという石垣。
 具体的なことはともかく、なんとなく一体感が出てくる一同。
 
「映画の内容はこれから考えるとして。まずは映画の完成を願ってみんなで乾杯しましょう」

 いつの間にか、持ち込んだ黄緑色の飲み物をグラスに分けている先輩。
 
「では、乾杯」

 音頭をとる先輩。
 なんだかよく分からない黄緑色の飲み物の味は、ほんのり甘くておいしいと好評。

「ええ、沢山持ってきたから、心行くまで飲んでちょうだい。ウフフフフフ」

 飲みが進んで、頬を赤く染め、やたらとテンションが高い一同。
 酌をする先輩、希望通りの進行に思わず笑う。

「ニヤリ」
 
 谷川に飲み物について聞かれる先輩は一言。
 
「ダイナマイトドリンク」

 二人きりで話すイチカ・海人を呼びつける青髪。それを興味深そうに見やり、ダイナマイトドリンクを煽る先輩。顔は普通で、テンションにも上下動は見られない。強いのか。
 何かつき詰まった会話を見せる谷川とイチカ。が、謎生物リノの登場で場がほぐれる。そこで、先輩が立ち上がる。もう一段の仕掛け。

「さあ、興が乗ってきたところで、私の特製王様ゲームを始めましょう」

 王様ゲームのなんたるかを理解してないメガネ(巨)に一言。
 
「やればわかるわ」

 一回目。

「私だ。では軽めに。三番、一番にデコピン。全力で」

 石垣が海人にデコピン。

「四番、一番をはたく」

 谷川が海人をはたく。

「五番、四番にキス」

 北原が谷川にキス。百合営業である。

「三番、ズボンを脱ぐ」

 パンツにまで手をかける石垣。

「4番、女豹のぽーず」

 乗る谷川。

「二番、一番と……エッチ」

 イチカと海人に。これは、拒否られました。どこら辺が特製なのかについては、ついぞ先輩しか勝てなかったあたりが特製なのか。

 宴も終了。
 起きて後かたづけをするイチカ・海人のダブルメガネ以外の寝顔を取りながらほほえむ先輩。

「素敵よみんな。とてもいい映画になりそうだわ。ウフフフフフフ」

 ある種、試験めいたところがあったのか、あるいはテンション上げさせることでの人間関係の見極めか。先輩について行けるメンツであることの確認なのか。
 楽しければいいかという気楽さのある一同の中で、これからも先輩がリードしていきそうな気配。












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