しっぽきり

○ハリマオ戦終了後~

 反則ラフファイトで最後の抵抗を見せるものの、ジョーはあくまでボクサーとしてそれに対処し、快勝。
 試合後、リング上に浮浪者風の男が紛れ込む。それはカーロス・リベラ。
 表彰を受けた後、カーロスを送った控え室に駆け足のジョー。しかし、何もないところで転倒。その後も、カーロスの服のボタンをはめようとしてはめられないジョー。
 自分がそうしてしまったこと、あるいは自分がそうなってしまうこと。カーロスを見て、ジョーは何を思ってたのか。
 
 そして契約通り、ジョーはホセとのタイトルマッチに。
 キニスキー博士がジョーの健康状態への誤診を認め、葉子はいよいよタイトルマッチを止めようとするが、ジョーは葉子からの電話にも出ず、手紙も無視。おっちゃんの寄る辺だった、カーロスを破壊したのはジョーという心理的優位も、真実はホセのコークスクリューブローが壊したことが判明。
 直前、西と紀子の結婚式。
 西は勝ち組というかなんというか、あのうどん騒ぎ以降は、拳痛める不運はありましたが、見るたびに立派になっていく印象。林屋、どんだけ立派になったんだろう。
 
○ホセ戦

 控え室を訪れる葉子。
 ジョーが重度のパンチドランカーであることを告げる葉子。しかしジョーの決意は揺らがない。廃人になるかどうかはもはや問題ではない。
 葉子は涙を流し、告白する。これにはジョーも驚く。けれどリングへ立つ。

 少年院の仲間達が、ウルフが、ゴロマキ権藤が、ドサ回り時代の同僚達が、キニスキー博士・カーロスが見守る中、ゴングがなる。
 猛然と仕掛けるジョーのパンチを見切り、的確に反撃をしていくホセ。腫れ上がるジョーの顔。おっちゃんは棄権しようとするが、ジョーは拒否。するとジョーのパンチが当たり始める。両陣営と惑うが、ジョーは原因に気づいてた。片目が見えなくなってきたからこそ、目測が狂い逆にホセは交わせなかった。ホセ陣営もすぐに、それを悟り、対応。優位性を失いながらも、ジョーはまっ白な灰に燃焼し尽くすために試合を続ける。
 葉子は、そんなジョーの姿を見ていられない。
 試合会場武道館から車で離れる。車中、カーラジオからはタイトルマッチの中継が流れてくる。一度は切らせる葉子。しかし、再びつける。中継越しのジョーの戦いぶりに心を揺らしながら、葉子は再びラジオを消す。
 首謀者である自分が、またいつかのように逃げようとしていたことを恥じ、どんなものであろうと、結末を受け容れるために武道館へと戻る葉子。
 
 試合はまだ続いていた。
 一進一退の攻防。廃人になること、死ぬことを恐れないジョーの戦いぶりに恐怖するホセ。
 一方、ジョーの元には舞い戻った葉子。葉子はジョーを叱咤する。
 ふらつきながらもジョーは打ち続ける。前に前に出てくるジョーに、その瞳に、ホセが狂う。肘をたたきつける、肘打ち、制止しようとする審判を突き飛ばし、ジョーにへッドロックをかけて殴りつけ、ついには投げ飛ばす。
 審判の減点一の声。我に返るホセ。飛び交う観客からの罵声。
 ジョーはすでに死んでいる。それなのに自分は殴り合っている。自分は幻影と戦っているのか。
 混乱を極めるホセ。
 最終ラウンド。ホセは突進する。打ち合いからの右のストレートでジョーを倒す。 
 再び立ち上がるジョー。殴りかかるホセ。しかし、今度はパンチがあたらない。交わし続けるジョーの姿に、観客席の青山が叫ぶ。こんにゃく戦法だと。
 そして、両者の腕が交差する。カウンターパンチ。ホセが倒し返される。
 立ち上がるホセに、ゆっくりとジョーが近づいてくる。そして、また両者の腕が交差する。今度は二回。
 伝家の宝刀、トリプルカウンター。
 審判にもたれながらも立ち上がるホセ。
 最後の打ち合い。ホセも手を出すが、完全にジョーの勢いに飲まれている。ロープ際までラッシュで押し込まれる。ゴングと同時に、崩れ落ちるホセ。

 燃えたよ・・・・まっ白に・・・・燃え尽きた・・・・
 まっ白な灰に・・・・

 一五Rを戦い抜いたジョー。採点が集計されるなか、おっちゃんにグローブを外してくれるよう頼む。そして、葉子が側にいるのを確かめると、もらってほしいとグローブを渡す。グローブを受け取り、ジョーの顔を見上げ、息を呑む葉子。
 採点が読み上げられる。
 勝者ホセ。
 手を掲げられるホセ。しかし、呆然とした表情と真っ白になってしまった髪に会場がどよめく。
 敗れたとはいえ、一五Rを戦い抜いたジョーを称えよるおっちゃん。
 しかし、それに答える声はない。
 ジョーは、ただただ穏やかな顔で。



 力石死亡の一戦を除いた、ジョーのターニングポイントとなる試合では、葉子ってその場から逃げようとしてきたわけですが、それがここでも。ただ、いつもはジョーに止められてい続けるんですが、今回は自分の判断で戻ってくる。だからこそ、グローブをもらう資格もあったのかなと。
 あと、ホセはラスボスの宿命というべきか、それまでの物語の全てをぶつけられたんだから、それは押しつぶされるよなあ。
 そしてラストシーン。最後を決めるときに梶原案の「試合に負けて喧嘩に勝った」を否定して、このシーンになったというのは有名な話ですが、ごく初期から決めていたと言われてもたぶん納得できます。それぐらい完成度が高い漫画でした。












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