しっぽきり

 いや、まぁ、とある場面をSS化して見た感想なのですが、台詞に入る「…」や「!」の多いこと多いこと。
 漫画だと、気にならないんですけどね。文章にするとどうにも(´・ω・`)


(この記事は週刊少年サンデー16号のネタバレを含みます)
○ナギマヤコンビ

「征服」には「赤い人の制服」、「ナイスバディになれる秘密道具」には「牛乳」、どデカイ宇宙的な何かを期待するナギと、妙に地球的なマヤ。ひたすらに会話がズレル二人。
 「ういうい」言ってるマヤさんは、宇宙船とはぐれてしまったので、ナギの期待に添えるような物は所持しておらず、早いところ宇宙船に戻りたいとのこと。
 
 「脳殺ボディーになってハヤテをイチコロ」を夢見るナギは、宇宙船を探すのを手伝うことを宣言。
マヤも喜び、耳をバッと翼状に広げて、街中へ飛び立つことに。

 マヤが、宇宙船からはぐれてしまったのはとても悲しい理由があったから。
 そもそもマヤが、地球にやってきたのは五万年に一度の温泉調査のため。人々の健康管理のため、よりよい温泉を探すため、ただ一輪のはなのため、ただ一言の愛のため、マヤはそれはそれは一生懸命に働きました。しかい、いえ、だからこそと言うべきでしょうか、悲劇は起きてしまったのです。

 その日、マヤは疲労のためかウトウトとうたた寝をしてしまいました。そして、大きな耳が、緊急脱出スイッチをポチリ。あわれ、彼女の体は宇宙空間に
 船外に放出されたマヤは地球の軌道上をグルグルとまわるハメになったもの、考えることをやめた究極の生物とは逆に、なんとか地球に着地して、現在に至るのでした――生身で大気圏突破してきたの?

 ようやく地球には戻ってきたものの、着地点には宇宙船はなし。温泉の妙な効能を鑑みるに、下田のどこかで、自動で動いているようです。
 その自動に動いている場所とは――

>「私の知り合いにものすごいボケ方をする奴がいるから、きっとそこにあると思うんだ」

鷺ノ宮家、縁の温泉でした。
まぁ温泉と、デカデカと看板が出てれば、UFOじゃなくそういうオブジェだと思いこむのが人情だと思います。

PS・ マリアさんとの、「負けたらスク水で温泉にドボン」勝負に負けそうだったハヤテも、銀華さんとの約束にかこつけて、鷺ノ宮温泉入りしました。
 来週はとりあえず、ナギがマヤの存在をハヤテから隠すのか、それとも事情を話して手伝わせるのかに注目したいと思います。




○あゆヒナコンビ(感想かいても、モノローグ主体になるぐらいなら、いっそSS風味)

 
「ほうっ」

 温泉の心地よさに、思わず吐息が漏れた。
 
 まずは会って話をしよう。ともかくまずは会って話をしなくては…

『つまり裏切りって事ですね』

 昼間、相談した時にマリアさんから言われた一言が胸に突き刺さる。
 たしかに裏切り、なんだと思う。
 私はたしかにあの子に言った。
 応援すると。
 それでも、あの日自覚してしまった気持ちは…

 と…とにかく!! まずは会って話をするのよ!!

 そう、黙っていたら何も始まらない。何も始まらない。
 言わなければ? 言わなければ何も始まらない。そして、何も変わらない。
 今までと同じ。西沢さんとは普通の友達のまま。
 でも…そんなことできない。

 会って話を…話を…はな

「ぶはっ」
 
 そんなことを考えている内に、すっかり頭に血が昇ってしまった。
 だめだ、のぼせちゃう!! もう出ないと!!

「へ?」

 そこにいたのは、西沢さんだった。




「いや~ いい感じの温泉だったから偶然入ったんですけど………まさかこんな所でヒナさんに会うとは思わなかったですね~」

「え…あ…そうね…」

 会った途端に、出るなんて失礼なことだし、私はそのまま西沢さんとおフロに入ることにした。
 偶然、本当に偶然のことだった。
 たしかに西沢さんに会って話をしなくてはと思ってはいたけど、まさかこんなに早く会ってしまうとは…まだ心の準備が…
 いや!! だめよ!! そんな言い訳…
 遅い早いなんて関係ない!! 会ったからにはちゃんと事情を説明して…

「ひゃふん」

 物想いにふけっていた私の背中に違和感が走る。
 振り向くと西沢さんが私の背中を触っている。

「な!! なに!?」

「へ? いや…」

「肌キレーだなぁと思って…」

「は…?」

 続いて彼女は頭を撫でてくる。

「うわぁ髪もサラサラ…どうやって手入れしてるのかな?」

「いや、特に何も…」

「へ~ うらやましい…」

 褒められるのは嬉しかったし、何より彼女の素直な感嘆の言葉はなんとなく抗い難く、さわさわと撫でるのも許せてしまうのだ。
 そういえば、頭を撫でられるなんて、結構久し振りのことかもしれない。

 だ…!! だめだ!!
 タイミングを逸してしまった!! こんなんじゃだめよ!!
 あなたは白皇学院生徒会長・桂ヒナギクでしょ!?
 もっとしっかりしなさい!!
 よ…!! よし!!
 ここは意を決して……!!

「あ…!! あの…!!」

「じゃあ私もこれぐらいキレーな肌になるようにちょっと体洗ってきます!! ヒナさんはこのまま温もっててくださいね!!」

「あ…! う…うん…」

 意を決して振り向いた瞬間、西沢さんはお湯からあがり、話を切り出すタイミングはスルリと逃げていってしまった。
 も――私の――バカ――――!!

 それでもチャンスがなくなったわけではない。西沢さんが戻ってくるのを待てばいい。

 ちゃんと話をしなくちゃ。
 応援すると言ったのに、ハヤテ君のことを好きになってしまったと…
 ちゃんと…ちゃんと話を…
 話を…

 はな…しを…

 はな…

 瞬間、眩暈がして、 

 バシャ

「わ――!! ヒナさーん!!」

西沢さんの声が、どこか遠くから聞こえた。







「ん?」

緩やかな風。さっきよりもずっと明るい場所。そして視線の先には、私に向かって団扇を扇ぐ、西沢さん。

「あ、気がついたかな?」

「………ここは?」

 起き上がろうとする私の頭を、まだだめと言うように軽く撫で、西沢さんが質問に答える。

「脱衣所。ヒナさんのぼせちゃってて…」

「あ、そうか…ありがとう、介抱してくれてて…」

 のぼせたぐらいで、良く考えれば、当然のことだ。

「へ? いやそんなお礼言われるような事は…
 慣れてるんですよ。弟も昔、一緒におフロ入ってる時、よくのぼせて倒れてたから…」

 そうだ、彼女もお姉さんなんだ。意外にも思えるけど、なんだか彼女らしい。

「弟想いのやさしいお姉さんなのね」

「へ? いや~こんなの普通ですよ、普通~
 それにしても本当にキレーな肌ですね~」

「へ?」

 なんのことだろう。

「あ、覚えてないかな? さっきタオルで全身拭く時、さすがに興奮しちゃったです」

と、「ふにふにだし、すべすべだし」と続け彼女は苦笑した。
 そういえば私いつのまにか、浴衣を着てて……あれ? あれ? えっと、それって?

 あっ!

 つまりは、彼女はのぼせた私を、脱衣所まで運んでくれて風邪を引かないように体を拭いてくれたのだ。そのときの私の格好は説明するまでも無い。
 ありがたい、本当にありがたいことだけども、でも、それはいくら同性とはいえ、凄く恥ずかしいことだ。
 
「も…もうおヨメにいけない…」

「はは…そんな大げさな…
 あ、じゃあ私がもらっちゃおうかな?」

 団扇で口元を隠しても隠しきれていない笑顔での悪戯っぽい冗談。その人懐っこさに、私の緊張も少しほぐれる。

「バカ、ハヤテ君はどうするのよ」

「あ、そうか」

「じゃあ重婚かな?」

「もぉ…」

 しょうがない会話。でも、そんな会話がすごく楽しい。
 私…この子にウソはつけない…つきたくない…だから―――

「あの西沢さん!!」

 西沢さんが私をピッと指差す。
 一瞬、視線は指の先に。彼女の意図がわからず、視線を西沢さんの顔に移すと、そこにあったのは、何と言うか殺人的なまでに綺麗な笑顔だった。

「歩って…呼んでくれるんじゃなかったのかな?」

 ドキッとした。
 不覚にも……この私が女の子相手に…一瞬、胸がときめいてしまった…
 頬がカァッと熱くなって、西沢さんの目を見ていられず、視線をそらしてしまった。
 この子は、本当にいい子だ。

「あれ? ど…どうしたのかな? ヒナさん!? ねえ!!」

 だからこそ!! ハッキリさせなきゃ!!
 自分の心にウソをつかなかったように、彼女にも本当のことを言わなくちゃ。

「じゃ…!! じゃあ歩!!
 少し話があるんだけど…大事な話が…」

「大事な…話…ですか?」

 意を決して、今度こそ意を決して、覚悟を決めて、私の気持ちを言葉にして伝えよう。

「ええ!! 実はその…!!」

「えっと…今ここじゃないとダメかな?」

 言葉を止めて周りを見れば、たしかに「若いわね~」とか「おやまあ」と漏らしながら、おじいちゃん・おばあちゃん達が、私達を見ている。
 さすがに、大事な話をする空気では、

「あら、かわいい」「若いわね~」「おやまあ」

ない。
 たぶん、今日はこういう日なのだろう。しょうがない。

「じゃあ今日はもう遅いから……日を改めて……」

「りょーかい」

 結局、この日、私は西沢さん…歩に、ハヤテ君のことを話すことは無かった。
 それが、どういう結果を生むのか、この時の私には予想もできなかった。

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2007.03.23 04:27  | # [ 編集 ]













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